第112回:雨に思ふ

秋田市新波保育所 所長 松田理佳子
イラスト:傘を差した子どもたちとカエル

子どもの頃から雨が好きで、雨音を聴くと眠りやすく、水面に落ちる水の輪を見ては癒され、雨上がりの虹も木の葉の水滴も見入ってしまうほど、雨は自分の心の栄養です。もちろん雨に関する歌も好きで、お気に入りはくまのプーさん「The Rain Rain Rain Came Down Down Down」と「雨音はショパンの調べ」です。(・・・同僚保育士は知らないそうで、歳バレそう)

今は梅雨真只中。連日の水害の報道に心が痛いですね。川のようになった道路や土砂に埋まった家屋等の映像を見るたびに、このエリアの保育施設は今どうなっているのだろうと想像してしまいます。無事にやっているのかな・・・休園しているのかな・・・職員はどうしているのかな・・・と考えながら、明日は我が身と思います。

雄和地区は雄大な雄物川が流れ、それに合流する小さな河川も複数あります。この山と川に囲まれた我が園も、ひとたび大雨が降ると所内に緊張感が走ります。職員みんなで力を合わせて災害を乗り越えることができるだろうか。不安をあげればきりがなく、保育所の責務の重さに考え込むこともしばしばです。

今の子ども達は、雨降りのお天気をどう感じているでしょうか。

長靴で歩く楽しさ、傘に当たるリズミカルな雨音、毎日変化する雄物川の水位や川べりに生い茂る木々の様子等を心に刻みながら、リアルな様々な体験を糧として、どのレベルになったら危ないのかを感じとる力を身に付けていってほしい。確実に増えている災害と共に生きていく力が求められるであろう子ども達の未来が明るいものでありますようにと祈っています。

と ここまで書いたところで休日に入ったら、なんと!秋田県内に甚大な被害をもらたした7月豪雨の真っ最中になってしまいました! 今は18日火曜日です。土日月と経験したことのない恐怖でした。

自分のことも奮い立たせて一言。

みなさま 力を合わせて ガンバロウ秋田!