第139回:熊にも負けず!インフルエンザにも負けず! “けっぱれ”発表会!

大野保育園 園長 相場靖子
イラスト:発表会の様子

12月に入り、いよいよ本格的に寒くなってまいりました。子どもたちは起毛付きの厚い上着を着て登園し、降園時には「寒くないから、ジャンパー着なくていいもんね!」と保護者を振り切って駆け出し、寒さに負けずに元気な様子を見せてくれています。私どもは子どもたちの元気さには敵わないと常日頃思いながらも、身を奮い立たせ寒さに負けず出勤する日々です。

12月は一大行事である生活発表会が開催されました。各クラスが日頃の頑張りを保護者の方々に発表する機会となっています。子どもたちは本番に向け日々練習を頑張ってきました。

実は、練習を始めて間もない頃、自園ではある大きな出来事が二つありました。

一つ目は、熊が近隣の小学校に出没したことです。大げさに言えば、園の周りのクマダスは目も当てられないほど赤く染まっていました…。発表会を行う保育園の遊戯室は園までの距離が近く、子どもたちも歩ける距離ではあるものの、外出を控えかねない状況のため、ステージでの練習があまり行えない状況でした。そんな中でも、各クラスの保育室からは、子どもたちが生き生きと大きな声でセリフを言っていたり、歌を歌っていたりする様子が見られました。こちらの心配を吹き飛ばすほど子どもたちは元気いっぱいでした。 

二つ目は、インフルエンザの影響です。全国的に変異株が流行し警報も出ているという状況下であり、自園でも11月のはじめ頃から中旬にかけ、インフルエンザが流行してしまいました。子どもたちは次々に発症していき、とても発表会の練習どころではなくなりました。職員も園内の消毒や、発症した児童の対応など練習に手がつかないくらいに大忙しだったのです。11月の中頃、やっと感染が落ち着いてきたと思いきや、大急ぎで発表会の練習をしなければならないというまたもや忙しさ…。ですが、職員や子どもたちは張り切って練習していたのです。最初はどうなるか心配していたのですが、11月下旬頃には、もうステージでお披露目してもいいのでは?と思うくらい完成度が増してきていると感じました。

子どもたちや職員は、熊とインフルエンザの2大危機を乗り越えることができました。本番では、何事もなく子どもたちの晴れ晴れしい姿をお披露目でき、子どもたちみんなが笑顔でやり切ったと言わんばかりに満足げな様子でした。そして、保護者の方も子どもたちの頑張っている姿や輝いている姿を観覧し、感動のあまり涙を流していました。頑張った子どもたちに拍手喝采です!