第140回:幼保小連携への一歩 ~確かな絆づくりのために~

やどめ保育園 園長 高橋ゆり子
イラスト:ダンスを楽しむ子どもたち

新しい年が始まりました。今年度もあとわずか、子どもたちの進級、就学への歩みも進んでいます。先日報道で、「小1の校内暴力増加」という見出しを見つけました。「未熟な小学生による幼稚な暴力」と言われているようで、まるで、言葉がつたなく、判断力が乏しい3歳児のけんかやトラブルがそのまま持ち込まれたかのような衝動的で無節操な暴力やトラブルが増加しているという内容でした。小1ギャップが問題視されて以降、幼保小の連携が一層重要視されてきましたが、小学校入学後のこのような状況を知るにつれ、その難しさもまた感じるところです。

やどめ保育園では、これまで、「架け橋期のカリキュラムの試行版」を作成して、卒園後の入学先小学校に声を掛けたり、カリキュラムを送付したりして、連携を呼び掛けてきました。しかしながら、なかなか快諾までは至らず、職員や子どもたち同士の連携も実現していませんでした。ましてや小学校と保育園が協議してカリキュラムを作成するというゴールまでは、程遠いものと思っていました。

今年度に入り、思い切って、明徳小学校の木谷校長先生にお手紙で連携をお願いしたところ、快く了承していただき、やっとスタートを切ることができました。1年生の担任の先生が、幼保小の連携に明るい方だったということもあり、とても積極的に対応していただけました。8月の第1回連携会議では、要綱に基づき、組織や計画を決め、9月には、小学校の授業参観と交流会の準備、そして、1年生と5歳児の交流会を開催するこができました10月の連携会議以降、交流会の反省を踏まえて、令和8年度の架け橋期のカリキュラムに向けて準備しています。

<明徳小学校での交流会>
9月25日(木)さくらさんは、明徳小学校での交流会に参加するため、張り切って、元気に出発しました。明徳小では、1年生と一緒にホールで歓迎のダンス「誰にだって誕生日」を踊りました。1年生は、この日まで、どうやったらやどめの子どもたちが楽しめるかを一生懸命考えて、たくさんのコーナー遊びを準備してくれていました。

はじめは緊張していたやどめの子どもたちも、優しい1年生に教えてもらいながら、ゲームに夢中になっていました。広い体育館での「色おに」は、お兄さん、お姉さんと一緒に歓声をあげて、全力で走り回り、大盛り上がりでした。朝顔の種をお土産にもらい大満足のさくらさんでした。

今、学校は大きく変わろうとしています。0からのスタートではなく、保育園での生活や遊びの体験を生かし、学校の学びへとつなげていくことが重視されています。そのためにも小学校と保育園が手をつなぎ、一緒に子どもの育ちや遊びや学びを考えていくことが大事になります。本園で掲げている「自分で考え、自分で行動できる子どもを育てる」の園目標を目指して、0歳から発達段階に応じて、自分のことは、自分で頑張る「自立」への歩みを進めていくことは、就学後の大きな成長につながるものと信じています。