第108回:身近な生き物に触れる

かわぐち保育園 園長 熊谷優子
イラスト:カエルとオタマジャクシ

昨年8月頃に、家の前のバケツの中に何やら黒く動くものを発見。なんと「おたまじゃくし」でした。どんなカエルになるのか見届けようと思い、水槽に20匹くらい入れて保育園の玄関に置いてみました。

子どもたちは動くものが大好き。水槽の近くに顔を近づけ、興味津々で見つめていました。

かわぐち保育園のおたまじゃくしは、メダカ用のえさをパクパク食べて少しずつ大きくなっていきました。足が生え、手が生えて無事にカエルになったのは7匹。

カエルになり、陸に上がり始めると…「なにをたべるの?」と、図鑑で調べ始める子も出てきました。カエルは生きているものしか食べないということがわかると、園庭からダンゴムシやワラジムシ、クモ,アリ…などなど。色々なものを捕まえてきて餌やりをしては「たべたー」「たべないよ~」と大喜びしたりがっかりしたり…。生き物に触れて喜ぶ子どもたちの姿にほっこりします。

かわぐち保育園の園庭には、カナヘビもたくさん生息しています。何匹も捕まえては飼育箱に入れて観察しています。畑へ行っても、虫探しに夢中。巨大なミミズも平気でつかめる子どもたちです。生き物大好きな子どもたちです。

発表会では4歳児が、大好きなカエルになりきって劇遊びをしました。子どもたちの生活と行事がリンクして自然な形で楽しんでいる姿が見られました。ちょっと心配な子どもたちではありましたが、やるときはやる子どもたちの力を信じつつ、また何やら身近な生き物に触れる機会を作っていこうと思う園長です。